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耳鼻科医が説明する生理食塩水を使った鼻うがいのやり方

  • コラム

新型コロナウイルスが蔓延する中、注目されることが多くなった鼻うがいは花粉や細菌、ほこりやウイルスなどの異物を洗い流す効果があります。

正しい鼻うがいの方法はとても簡単で、洗浄液は自宅にある食塩で簡単に作ることができます。

当院でご案内している正しい鼻うがいについてご紹介します。

 

鼻うがいって?

鼻うがいとは、耳鼻科では鼻洗浄とも呼ばれていて生理食塩水などで鼻の中をしっかり洗い流すことです。鼻粘膜に付着した花粉やウイルスなどを洗い流したり、鼻をかんでもなかなか出てこないネバネバした鼻水も洗浄液(生理食塩水)を入れることによりやわらかくなり非常にかみやすくなるため、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の予防にもなります。

 

一般的な鼻うがいのやり方・洗浄液の作り方

鼻うがいのために用意するものは生理食塩水と、鼻から生理食塩水を注入するための器具です。最近ではインターネットショップでも手に入りやすい価格でたくさん出ています。

ドレッシングのボトルやコップなどを代用しても構いません。その場合は、鼻うがい専用にして下さい。

生理食塩水は沸騰したお湯500mlに5gの塩(小さじ1杯)を溶かし、40℃くらいまで冷ますと濃度1%の生理食塩水を作ることができます。水道水でも可能ですが、塩が解け残ってしまう可能性もあるため、なるべく沸騰したお湯を使用するようにしましょう。

また、市販の生理食塩水を使用する場合であっても温度差によって痛みを感じることがありますので、慣れるまでは人肌程度(40度程度)に温めてから行うことをお勧めします。常温でもかまいません。

温めた生理食塩水を用意したら、片方ずつ鼻から注入していきましょう。

洗わないほうの片側の鼻の穴を手で押さえ、洗う方の鼻からゆっくり丁寧に生理食塩水を吸い込みます。

洗浄し終わって流れてきた生理食塩水液は、鼻や口から出しましょう。

また、勢いよく生理食塩水を吸い込むすると、鼻の粘膜を傷つけることがあります。

最後に片方ずつ、ゆっくり、長く、やさしく鼻をかんで下さい。

 

鼻うがいのメリットや効果

鼻うがいをすることのメリットは、冒頭でもご紹介したように鼻の中に入ってしまう花粉やウイルス、細菌やほこりを直接洗い流すことができるということです。

これらを洗い流すことで花粉症や風邪を予防する効果が期待できます。また、鼻が詰まると自然と口呼吸となるため喉に炎症を起こしやすくなるのですが、鼻うがいをすることで鼻づまりを予防できるため、のどの炎症に対しても効果が期待できます。

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の改善にも役立つといわれています。

 

細田耳鼻科での鼻うがいのやり方

当院では、鼻うがい専用容器を用い、毎日簡単に鼻うがいができるようにしました。

手のひらサイズの簡易容器で、携帯にも便利です。

(鼻うがい専用容器は1つ40円でご購入して頂いております。2023年3月現在)

当院での生理食塩水での鼻うがいもご紹介いたします。

また、手術を受けられた患者様などには、しっかり鼻洗浄ができる専用器具のご案内もしております。