

蓄膿とは慢性副鼻腔炎と同じ意味です。人間の頭部には副鼻腔といういくつかの空気で満たされた空洞がありますが、蓄膿ではこれらに慢性的に細菌が感染し膿がたまった状態となります。鼻だれ、鼻閉、頭重感、痰、いびき、注意力散漫、咳、喘息、繰り返す中耳炎などの原因となります。アレルギー性鼻炎との最大の違いは細菌感染が存在することです。
マクロライド系の抗生物質の投与により重症例でなければ約7割で治癒が期待できます。この治療でどうしても治癒しない場合に手術の適応になります。手術の最大の目的は、鼻タケ=ポリープなどで閉鎖した副鼻腔の排泄路を清掃し、自浄作用を再建してあげることです。高度の蓄膿では短期入院を必要としますが、中程度では当院での日帰り手術が可能です。内視鏡手術で行うため、鼻の中だけの最小限の操作ですみます。当院開発のジェット式洗浄装置を用いて、痛みなく短時間(約20分)での日帰り手術が可能です。

蓄膿は治らない病気というイメージがありました。 しかし、新しい医療で多くの蓄膿症が克服できるようになりました。
クラリスあるいはエリスロマイシンといったマクロライド系抗生物質を少量で1、2ヶ月間内服続けることで、重症例でなければ約7割の症例で治癒が期待できます。マクロライド系の抗生物質は通常の抗生物質と違い、細菌を殺すこと以外に粘膜の抵抗力を上げる効果があるからです。また、鼻すすりを避け、鼻かみを頻回に行うことが非常に重要です。当院では生理的食塩水を使った鼻かみ法を奨めています。
マクロライド系抗生物質の少量長期投与の治療の有効性が乏しい場合や、高度の蓄膿に行います。手術の最大の目的は、鼻タケ=ポリープなどで閉鎖した副鼻腔の排泄路を清掃し、自浄作用を取り戻すことです。内視鏡を用いることで鼻の中の操作だけで以前より効果的な手術が行え、日帰りが可能になりました。院長開発のジェット式洗浄装置およびパワーパンチなる手術支援装置(永島医科器械株式会社製)を用いて、短時間(約30分)に痛みの少ない日帰り手術が可能となりました。このため経済的負担も軽減され、片方の手術で約5万円(3割負担)程度です。また高度の症例や、鼻中隔弯曲症などを伴う場合は、全身麻酔の一泊二日 or 二泊三日で行います。
