聴神経腫瘍

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聴神経腫瘍

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原因について

内耳から脳につながる後迷路には、蝸牛から出る聴神経と、前庭から出る前庭神経があり、これらが腫瘍化して聴神経腫瘍ができます。聴神経と前庭神経では、前庭神経からできる場合が多いです。聴神経腫瘍は良性の脳腫瘍で、非常にゆっくりと大 きくなりますが、最終的には脳を圧迫して意識障害など生命予後に関係します。聴神経腫瘍の確定診断はMRI検査ですが、耳鼻科では精密聴力検査などで、早期の軽い難聴の時点で診断します。

症状について

聴神経腫瘍の初期症状として、最も多いのは、一側性の聴力低下と耳鳴りです。検査では高度な平衡機能障害があるにもかかわらず、回転性めまいは10%程度の患者さんしか訴えられません。これは腫瘍の増大速度が遅いため、耳の平衡機能障害が他の機能で代償されるためです。従って、一側性の難聴である突発性難聴と誤診されることが多いのです。しかし聴神経腫瘍は後迷路性難聴であり、内耳性難聴である突発性難聴とは、難聴の質が大きく異なります。後迷路性難聴では、聴力の低下に比較して言葉の聞き取りが高度に低下する、連続音の音の大きさ感覚を維持できないなどの特徴があり、精密な聴力検査や脳波検査(ABR:聴性脳幹反応)などを行うことで90%以上区別できます。

治療法について

腫瘍が小さい場合は、増大するかMRIで経過を見ます。増大傾向を認め、将来重篤な症状発生が確実であれば、治療対象となります。治療には手術と放射線治療があり、それぞれ長所、欠点があります。