心因性難聴

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心因性難聴

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原因について

聴力検査で高度の感音性難聴が指摘されるも、実際には小声での会話も可能で、脳波などの他覚的聴力検査で聴力正常で、基礎に心理的要因が存在するものです。非常に誤解されやすいのは、実際には問題となる難聴がないにもかかわらず、「心の病による難聴」と表現されている場合が多いことです。これは、心因性難聴という病名に問題があり、正確には「聴力検査室だけで起こる検査結果の悪化」というべきもので、難聴ではありません。
大人で難聴の診断書を希望して(金銭目的)聞こえるのに聞こえないと答える詐聴があります。精密な検査(脳波、事象関連電位、語音検査、閾値上検査、アブミ骨筋反射など)を行うと心因性難聴は、この詐聴と同様に聴力正常となり、「生活に問題となる難聴はない」と理解するのが妥当です。しかし、金銭目的の大人の詐聴とは、心の葛藤や悩み(家庭環境、学校問題)が根本にあることが全く違う点で、子供は聴力検査という手紙で大人にSOSを送っているのだ ということを理解することが重要です。単なる「嘘つき」ではないのです。

 

症状について

男女比は 1 : 2〜4、年齢は6~12歳です。親や周囲も聞こえに問題を感じず、聴力健診ではじめて難聴を指摘されることが多いです。他に、心因性視力障害なども合併することがあります。

 

治療法について

まず、脳波など他覚的聴力検査など精密検査で、その他の耳の疾患がなく聴力がほぼ正常であることを明確にする必要があります。心因性難聴では、聴力検査結果が悪いことが難聴を意味しているのではなく、心の問題や精神発達の未熟さが存在していることを意味しています。子供が送ったSOSには、親子関係、家庭環境や学校問題などがあり、これに目を向けて下さい。 通常は12歳までに消失することが多いですが、さらに高年齢でも持続する場合は、精神科的問題も検討する必要があります。